「レゴで、灘校つくろうや。」
〜灘校模型ができるまで・設計編〜
東館編
新校舎編
図書館棟編
2月のとある日。
そろそろ設計をしたほうがいいのではと危機感を募らせたにーなが、ブッダと共に放課後に学校を走り回って校舎の長さやディティールの実地調査をした。
東館周りを主に計測。というよりも、このときはまだ新校舎を作るかどうか決まっていなかったために東館しか設計しなかったのだが。
校舎の周りを駆け回って、歩幅や三角比から窓の長さを概算し、方眼紙に書き込む。
外で書いた下書き。情報が混在しすぎて文字通りカオス。
一方からの壁の窓の位置や、歩幅で測った階段の長さ、窓とドアの位置関係など、盛り込まれている情報量は案外多い。
ディティールのアイデアの覚書も。
教室に帰って情報を整理した上で、黒板に書き写し、意見をまとめる。
にーな「壁はこんな感じかな」
ブッダ「そう……やな」
にーな「旧校舎の窓より若干大きく見えるからそうしといた。長さが70くらいになるけどそんなもん?」
ブッダ「えー、ちょっと待って……本館ってどれくらい?」
にーな「80×50くらい。40に近いかな?もうほとんど忘れた」
ブッダ「そうか、黄金比やったっけ。じゃあだいたいそんなもんかな。もうちょっと長くてもいいと思うけど」
にーな「まあ並べてから違和感あったら微調整すればええやろ」
ブッダ「かな?」
ひとまず東館の壁の図を置いておいて、その側面の写真を取り出すにーな。
にーな「うーん……」
問題の資料写真。
曇天である。右に見えるのは旧校舎、左は本館。
にーな「これさ、作るうえで問題になるところが3つ位あるよな」
何度か書いている気がするが、基本的に校舎は単調な構造が続く。窓は大体同じ形をしているし、壁もそうである。
しかし、何事にもイレギュラーは存在する。この場合次の3つだ。
1:この写真ではわからないものの、一階の窓にかかっている網。↓
2:右にくっついている階段↓
3:四階部分にある天文台↓
1は多分見えないだろうとは思う。
よって拡大画像をば。
最初はスルーしようかと思ったものの、負けた気がするので却下。
難題1:網
最初から、この網はバケツなどに入っている網パーツを使おうとは皆が考えていた。
しかし、どうやってこれを窓に沿って壁面につければいいかが思いつかない。
つけられないかもしれないなあ、などと考えつつ、先送りにしていた頃、例の生徒会との面談があった。
にーな「期待しといて、絶対完璧に仕上げて見せるから」
などと自分にプレッシャーをかけつつ、
にーな(窓すら出来そうにないなんて言えないよな)
などと何とも知られるわけにはいかないことを考えていた。
しかしその日、生徒会室の帰路で、にーなが東館の窓についてふと思いつく。
にーな「そうや、こうすればいい」
HIwai「?」
にーな「あのさ、90度曲がってるプレートあるやろ?あの……プレートに薄いプレートが垂直に張り付いてるやつ」
ブラケット1*2-1*4(左図)のことである。ジェスチャー付だとしてもわかりにくいことこの上ない。
にーな「あれの1*2側を、四角い穴を表面に向けたヘッドライトに貼り付ける」
ヘッドライトとは左図である。部内でこう呼ばれることが多いだけで、共通語かどうかはわからないので、賢明な読者諸氏は使わないほうがいいかもしれない。
にーな「これで網はかけられる!」
2回ほど説明するとHIwaiは理解してくれた。素晴らしい。
というわけで、窓の大きさと個数から必要なパーツの量を計算し、HIwaiが購入。窓の上下に手を加え、出来たのがこれ。
それっぽくなってるよね?
ちなみに、奥にもちゃんとクリアパーツで窓を作っているが、こうしてみると奥の窓は必要ないような気も……
で、この窓の上下になぜ灰色のブラケットの端が見えていないのかというと、
奥にビーム(ペグ穴つきブロック)を配置し、それに1×2プレートを付け、さらにその上からタンプレートをつけているからである。
ちょうど校舎の壁に膨らみがあったために、それにかこつけてプレートを貼る。
こうすることで灰色を隠し、かつ単純な壁面の中にアクセントを入れる。こうして東館の一階は出来上がった。
難題2:階段
これまた難しい。何故かというと、階段というからには等しい幅で段がないといけないからだ。
幅や高さが決まっていなかったら簡単なのだが、今回は幅も高さも決まっている。
当然だが、本物の段数と等しくすることは諦めた。だって本気で不可能だし。その代わり、等しい幅の段をつけることは諦めるわけにはいかない。
というわけで階段の幅を計算。この写真の真ん中付近、ジグザグと数字で出来た図がそれである。
それ以外のことを描き過ぎていかにも仕事をしていないように見えるから不思議である。実際仕事なんかしていないというのに。
それが済んだら、この中に等幅段差を組み込む方法のシンキングタイム。即座に思いつくプレートを重ねる方法は、どうもうまくいかないので却下。
なぜなら、プレートを重ねて段差を付けるなら、下側は出来ればスロープパーツを仕込みたいものなのだが、ぴったりはまる角度がスロープパーツには無いからだ。
その後も沢山の意見が出る。恒例のピタゴラス三角形案(ブッダ)や、テクニックパーツを使った案(にーな)など、あるいはうまくいくスロープを探したり、
スロープ同士に隙間を空けるなど、多種多様な案が出た。
そして最終的に選ばれたのはブッダの案。プレートを横倒しにして、半ポッチずらしを多用し、1/2ポッチずつの階段を作るというものである。
彼がふと思いついて黒板に図を描き、計算してみたところ傾き方の比率がドンピシャであり、ほんの少し手を加えるだけで十分実用に耐えることがわかったからだ。
さっそくにーなが授業中に休憩時間に方眼紙に図を描き入れ、各長さを計算。
校舎の高さにあわせてはめ込む位置を確定し、とりあえずパーツが無いので組み立ては保留した。
いや無理だし。そんなこと言われてもパーツ無かったら無力だし。メスが無かったら医者でも手術できないのと同じだから。
というわけで十分長い時間が経過した後、新校舎が半分ぐらい組みあがってから階段の取り付けスタート。
これが階段の概形である。
横についている丸ブロックには特に意味はないが、階段の構造がお分かりだろうか。
上の設計図通りに組むとこんな感じになる。実物の写真は……あったあった。
え?とても同じようには見えないって?
いやいや、まだ試作段階のものに、そんな精密さを求めないでほしいな。あとでしっかりあわせるから。
ところ変わって美術室、つまり文化祭準備期間中にこの階段は完成する。
階段っぽくね?
あとは手すりを取り付けるだけなのだが。
文化祭前日、手すりを取り付けられた階段。全体にタンが不足していたために、手すりの高さは少し抑えてある。
難題3:ドーム
何よりも問題なのは、色。
LEGOで銀色のブロックはかなり貴重である。まず必要な量は集まらない上、集めるとしてもかかる金がえらいことになる。
よって銀色は諦めることに。しかし銀色と似て安い色、且つ十分な量手に入る、新灰色でお茶を濁そうと思う。
さて実測。
ドームが乗っている校舎の幅はもう決まっているので、ドームの長さはすぐに決められる。
ここでドームの大きさを計算し、出てきた答は直径12ポッチ前後。
ブッダ「ん?」
おっと、ブッダの様子が……?
おめでとう!ブッダはいいアイデアを思いついた!
ブッダ「これってさ、水分子の酸素原子の半径とほぼ同じじゃね?」
そう、2010文化祭で展示した水分子、あれの酸素原子の方(赤い方)の直径がほぼ12、この重大な用件に彼は気づいてしまったのだ。
にーな「よし、流用決定」
なんと、設計上一番の難関だと思われた天体観測室は、見えないものを見ようとして、望遠鏡を覗き込んでいたら足元にあったというような状態だったのだ。
まさに灯台下暗しというやつである。気づいてよかった。
さあ後は作るだけ。と思ったのだが、少し問題点があった。ブッダは多忙である。基本的にデザイン系はブッダに一任しているので、広告や部誌の表紙やその他もろもろ、彼が他に手伝っているサークルのことなどで手が離せなかったりする。
しかし組み立てないわけにはいかないので、設計図を一枚置いていってもらい、にーながそれを見て作ることに。
ここまで読んだ人ならわかると思うが、我々が言う「設計図」は、LEGOのインストとはかけ離れている。その最たる特徴は、わかりにくいということだ。
基本的にLEGOで何かを作るときは、普通は設計図を必要としない。とても大きな作品や、細かい作品なら話は別だが、一般にLEGOを入れている箱の中から無造作にパーツを取り出し、組み合わせていくという作り方が主流だと思う。
我々も基本そうしてきた。だからこそ、我々の設計図は、必要な部分の覚書の集合体なのである。
まだブッダは几帳面なほうなので、一応全て描いてくれてはいたが、人が自分用に描いた設計図を読むためには、その人が何を作ろうとしていたか、どんな風にしようとしていたかを知っておく必要がある。
とまあこれだけ書いていればわかるとは思うが、複製したにーなは 段差を一段間違えた。後で見たブッダがちゃんと直してくれた。
完成した天体観測ドーム。
これを机の上に置いたとき、ブッダが 「メロンパーン♪」という聞いたことのない擬音語を放った。
さて、外枠の概形はこれでいいものの、出来ればこの中に天体望遠鏡を仕込みたいのがLEGOビルダーの性。
にーなはぎりぎりまで多種多様なギミックを考えたが、実物に即した形でスライド式ドアをつけることに。
内部の天体望遠鏡の形も少し考えたが、実物を見たことがないにーなより見たことのあるブッダが考えたほうがいいかと思い、保留。
そしてそのまま実現する事はなかった。
いやマジで。そもそも、ドームというものが中空であるのに対して、この方式で作った球体を中空にするのはまあ不可能である。
一応強度を犠牲にして中を少し空けて、それをブッダに持っていって説明してみた。
にーな「なあ、天文台の中入ったことあるやんな?」
ブッダ(地学研究部)「あるよ」
にーな「ドームの中覚えてる?」
ブッダ「微妙……写真持ってきてないしなぁ」
にーな「中に望遠鏡仕込める?」
ブッダ「校舎との接続はどうなるん?」
にーな「多分、ターンテーブルを仕込んで、それの接続が、内接正方形が壁にぶつからない様にしないといけないから、この高さにこの大きさ」
ブッダ「じゃあ無理。本物はこのくらいの高さについてて、しかもドームとは連動しない」
にーな「えぇー……」
あえなく撃沈。
いやぁ……ちょっと位リアルと違ってもよくね?どうせ地学研究部の天体観測のときしか入れないんだしさぁ……
まあ仕方ないので、回転出来るようにして、開閉する蓋をつけて完成とする。
適当に内部に土台を組む。
もともとこの部分はわりと小さく、支柱以外は補強を必要としないので、特に何も考えずに組んだ。
そして接続。
何故か裏側からの写真しかなかった。
これでは開くはずの蓋が写っていない。 まあ誰かが蓋側から取った写真を持っていれば置き換える事にしよう。
とまあ、こんな感じでドームは完成。とりあえずは東館の難題は全て解いた。
難題4:校舎全体
Q:いや、難題じゃなくね?時間さえ許せばどんなものだって作れるよね?
A:でも、せっかく撮った写真を無駄にしたくないし。
というわけで全体作成のコーナー。
いつものように皆で校舎を囲み、意見を出し合いながら組み立てを続ける。
落ちていた謎の物体をかぶるHIwai。
よく思うのだけれど、海外の人はどうしてネットに素顔をさらすことに抵抗がないのだろう?
侵入したテロリスト。
「学校にテロリストが侵入したときのシミュレーション」は中学二年生くらいの男子にありがちな妄想らしいのだが、実際のところどうなのだろうか。
実物にも梯子があったので。
ちなみにこの梯子は触ると崩れるようなもろいものである。
美術室にて。
かなり完成に近づいている。
ちなみに下のほうののっぺりした所には食堂があって、窓が付いているはずなのだが、地下なので削れてしまっている。
今にも天井が張られんとしている東館。
流石にこの後中に柱を立てた。
校舎その2・新校舎
そう、今年はこの東館だけではないのである。準備編で決意したように、新校舎も作らねばならないのだ。
この校舎は例外なく、全ての構造がイレギュラーである。
写真を見て貰えばわかると思う。
これが新校舎の写真。
左側の下から上まで全部ガラスというのにも驚いたが、そのガラスに挟まれた部分はレンガである。LEGOでこの色を出せるかどうかはかなり厳しい。
さらに窓。あまり何も考えずに作れるはずの窓の間に、何やらおかしな灰色の板が挟まっている。幅は1ポッチよりも薄い。
なんだこの校舎は!?
なめてやがるな。よほど愉快なオブジェにしてもらいたいと見える。
難題5:新校舎・窓
作ると決めてから数日間、にーなはこの校舎のことばかり考えていた。
1ポッチより薄い壁を作るには、まあ1通りの方法しかないといっていいだろう。
プレートを立てるのである。
プレートの立て方にも数通りの方法があるが、出来るだけ隙間をなくそうと思えばもう1つしか方法は残っていない。
そう、プレートの枚数が5の倍数になるようにして、横向きに張って帳尻を合わせるのだ。
全体の長さ(最終的には100ポッチ前後)を旧校舎と比較し、窓1つ当たりの大きさを決める。
ここで重要なのは、縦の長さはプレート5枚の倍数にするということだろう。
さっきから5の倍数5の倍数とうるさいが、これはプレート5枚が2ポッチであることを利用した技術の1つであり、こうすることで普通ありえない方向にLEGOを接続することが可能になるのだ。
作ってみた窓の最小単位。
これの間に灰色のプレートを挟む。
ブロック1段がプレート3枚であることを念頭に入れてこれを見ると、ちゃんとプレート15枚(=6ポッチ)になっていることがわかるはずだ。
皆で量産した窓。
プレートが1枚挟み込まれている。
それらしく見えることがわかり、かつ計算どおりしっかり繋がることも確認できたので、量産したものを繋ぎ合わせてみる。
繋いでみた。まだもろいので立たせる度胸はない。
不用意に立たせるとこうなってしまうからである。
撮ってみた写真。
似たアングルから写真を撮るとこんな感じである。
こうして表面に満足し、多目的室(上の写真の左下に見える部屋)を作ることに。
この教室は常にブラインドが下りているので、外から中は見えない。
しかしまあこのブラインドを表現してしまえばいいんじゃね、ということで、
説明しよう、無茶とは。
こういうことをいうのである!
無意味じゃね?こんなところ誰も見ないだろという心の中のマーラを追い払い、黙々と白ブロックをはめていく。
確かに知っている人にはブラインドが下りているように見えるかも知れないが……
文化祭準備期間中になってようやく、反対側の窓を量産してもらい、繋ぎ合わせた。これで四面の壁がほぼ完成したことになる。
そろい踏み。
こうしてみると壮観である。今年の目玉の一つとして十分に通用するはずだ。
難題6:レンガの壁
さて。暇がある方は(こんなとこ読んでる時点で暇なんじゃねーの?)、もどって新校舎の写真を見てもらいたい。
ああ、もういいや、もう一度ここに貼ることにしよう。
左のほう。レンガ細工になっていて、他の壁の色(タン・ベージュ)とは違う、もう少し暗い色になっている部分がある。
ここをどうするかも大きな問題なのだ。
とりあえず以前作った色見本から、使えそうな色を見つけ出そうと努力してみる。
結果として、ダークタンとダークオレンジ、茶色が候補に挙がった。
にーなはダークタンをベースに、他2色をちりばめればいいと考え、その旨をHIwaiに送った。
しかし!ここですれ違いが起きる。
彼はタンをベースにこの3色を散りばめるのだと勘違いし、かつ(これはにーなにも責任の一端があるのだが)積み上げる方向がにーなのイメージと違ったのだ。
にーなは、大きなダークタンのプレートを立ててそこに小さい茶色のプレートを貼ろうと思っていた。
HIwaiは、タンのブロックを積み上げる中にこの3色を混ぜ込むのだと思っていた。
結果として届いたパーツは少なめ。タンの中にこの3色を混ぜると、タンの明るさがかなり浮いてしまう。
しかもそれぞれの色がかなり少量しか届かなかったのだ。
にーなは家にパーツを持ち帰って色々と画策してみるものの、どうもまともなレンガの壁にならない。
文化祭前日、半ば諦めた気分で学校に行くと、救世主、いや悟ったものが光臨した。
ブッダ「なあ、こんなんあったんやけど」
ブッダの手に握られているパーツはなんと、 ダークタンのプレート、6×16!
これを見たときのにーなの喜びはイカばかりだったろうか。
にーな「はあああぁぁぁぁ……これで新校舎完成させられる……」
ブッダ「ごめん、もうちょっと早く言うべきやったかな」
にーな「うん……まあいいや、それ貸し出し用紙に書いといてな」
ブッダ「おk」
「これはブッダですか?」 「いいえ、それは机です。」
今はブッダが手に持っているわけではない。
びふぉー。
あふたー。
これで新校舎は完成。なんと完成したのは、文化祭前日の下校時刻2時間前だった!
校舎その3・図書館棟
この校舎は、文化部に所属していない生徒はあまり入る機会がない。
なぜなら、この校舎の別名は文化部長屋、部室棟であり、1階部分が全て文化部の部室になっているからだ。
文化部に所属していないなら、よほど頻繁に図書館に通うか、文化部の誰かと仲良くなるか、あるいは週に1度有るか無いかの授業以外でここに入ることはない。
だがしかし皆忘れ去るほどではない上に、一番の問題として新校舎と連結しているのである。
新校舎を作る以上、この校舎をなくすとちょっと改変がつらい。新校舎を作ると決めたときに、この校舎も付いてくるという一粒で二度おいしい選択をしてしまっていたのだ。
しかしパーツは足りるのだろうか?
特に、窓を埋めるクリアパーツには嫌な思い出がある。2年前、旧校舎を作ったときに、窓のためのクリアパーツが足りなかったのだ。
結局、窓を開けているという設定にして窓に使うクリアの量を半分にしてお茶を濁した。
結局1年目に作った本館よりも、クオリティは劣るものになってしまったのだった。
もうあんな思いはしたくない。しかしクリアをそこまで大量に入荷することはまあ不可能だ。
ならどうするか。窓枠を作ればいいのである。
クリアパーツを横倒しにして、一つ一つの間に灰色のプレートを挟み、かさ増しする。さらにそれらの間もプレートで詰める。
こうする事で、一定の長さの中に入れるべきクリアの数をかなり削減できるのだ。
そうして出来た窓。
うわあ、平面的!
これを作っていたときには、もはやタンパーツは残っていず、壁の凹凸などを表現する事はできなかったのだ。
また一昨年と同じオチかよ!
言い訳めいた事を抜かしておくと、去年までは文化祭前日が平日だったのが、今年は文化祭当日まで休日であり、文化祭準備期間に突入したらもうパーツの追加が不可能だったという悪条件と、さらに必要なタンパーツを計算していなかったことがあげられる。
そう、クリアパーツの量は計算していても、タンパーツの量はHIwaiのカンに任せていたのだ。それは余裕のあるときにするべきことであり、後がないときにはきっちり計算するべきものなのである。
本来この校舎には、東館と同じような凹凸や、柱の部分があったのだが、時間とパーツの都合で完全無視。
もし引き継ぎたいという人は、ぜひこの校舎を解体してほしい。もし学校が引き取ってくれるなら、その前にここを改良させてほしい。
さらに爆笑必死のネタを書こう。
これが部室棟の壁面の裏側である。
校舎に本来使えないようなパーツをふんだんに使った豪華な装飾の壁面。
アホか。
というわけで、我々が全力を出す事が出来たのは東館と新校舎だけだったのだ。
最初、この校舎を作る事は視野に入れていなかったのだから、完成した事すら奇跡だったかもしれない。そもそもこの校舎は設計図なしで作ったのだ。
……というわけで、本当に心配しないといけなかったのは、タンパーツのほうだったのだ。
なんかね。最後の文化祭だというのに、こんなグダグダを……。
でも、最初は新校舎を作る事すら視野に入れてなかったのに、東館も新校舎もしっかり完成させて、しかもこの+αって、十分我々は頑張ったよ!
でも、この校舎の事はこの記事では最後に持って来るべきじゃなかったかもね。印象が悪化したまま終わりそう。
ま、続きの当日編を見て文化祭準備期間中の我々の頑張りっぷりを見て「まぁいいか」とか思ってやってください。
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